Music
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The Border Concerto for 3 Horns and Orchestra(2020)
Orchestra -
World Premier
2020/2/13 Tokyo Opera City Concert Hall -
Nobuaki Fukukawa/Mika Toyoda/Marie Fujita (solo horns)/Future Orchestra Classics
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3 solo horns + 2(pic),2(eh),2(bcl),2(cbn)/0,2,2(btb),0/Timp,2perc/hp/pf/strings(10,10,8,6,5)
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Duration - 24:26
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I.Crossing Lines 9'
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II.The Scaling 7'
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III.The Circles 8'
The Border Concerto for 3 Horns and Orchestra
「The Border」はホルン奏者の福川伸陽氏から依頼されて作曲した。全3楽章、約24分の作品になった。
初演は2020年2月13日 東京オペラシティ コンサートホールで、ソロ・ホルン 福川伸陽、豊田実加、藤田麻理絵の諸氏とフューチャー・オーケストラ・クラシックス(FOC)によって演奏され、同時にレコーディングもされた。
I. Crossing Linesは、16分音符の3、5、7、11、13音毎にアクセントがあるリズムをベースに構成した。つまり支配しているのはすべてリズムであり、その構造が見えやすいように音の構造はシンプルなScale(音階)にした。
II. The Scalingは、G#-A-B-C#-D-E-F#の7音からなる音階を基本モチーフとして、ホルンの持つ表現力、可能性を引き出しつつ論理的な構造を維持するよう努めた。
III. The Circlesは、ロンド形式に近い構造を持っている。Tuttiの部分とホルンとの掛け合いが変化しながら楽曲はクライマックスを迎える。以前に書いた「エレクトリック・ヴァイオリンと室内オーケストラのための室内交響曲」の第3楽章をベースに再構成した。ホルンとオーケストラによってまるで別の作品になったことは望外の喜びである。
久石譲
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